OKEI GROUP OWNER 片寄雄啓《コトバノチカラ》

神奈川大学法学部出身。広告代理店《協同広告》で営業として6年間勤務。ウルフルズ「ええねん」を聞いて、飲食店独立を決断し、退社。1年半の修業を経て、2005年に29歳で新橋でokeiを開業。現在、Pizzeria Terzo okei、Viva okei、OKEI BREWERY、Atelier de terrine maison okei、オケタプ 、ビストロオケイヤの6店舗経営。飲食店経営、カズ、サザン、人生の事。コトバノチカラを信じて日記に示したいと思います。

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刺激を受けるドラマ

今日からグランメゾンパリが公開。いろんな意見があると思うが楽しみにしている。

grandmaison-project.jp

飲食業界の人の中にはグランメゾン東京を見ていた人って一定数いるんじゃないかな。

僕はめちゃくちゃ見ていたし、当時のスタッフもみんな見ていた気がする。

当然、現実とは違うことやフィクションなのでとても綺麗に収まっているドラマだったけど、要所要所の会話やキモチのぶつかり合いなどは共感したり代弁してくれていたり、理想だったり・・・。

何度か泣いちゃうというか、自分が見失っていることを痛感させられたりしてきた。

昨日の特番はまだ見ていないのだが、コロナ間の話もあると。僕らが抜けてきたところを彼らになりに考えてくれたんだと思うと嬉しいというか、自分の数年間を考える機会になるだろう。ドラマなんてっていうけど、小説だってフィクション。

フィクションで人生を描写してくれたりすると、理想や失敗、夢や希望、絶望が1冊で分かるというもの。過去を思い出したり、未来を夢見たりする。もちろんそれで終わる場合もあるし、人生に置き換え、切り替えるきっかけになるかもしれない。

そういう意味で、「ランチの女王」含め、独立してから見ていたドラマがあった。

印象的な話を覚えている。

キムタクが最初に料理を教えてもらった師匠が来店した際、店もスタッフも酷評して帰った。その理由は、ただ料理やサービスをしていただけだったから。

お客様に寄り添わず、年齢性別、好き嫌いなどを把握しようともせず、自分たちが良いと思うことだけを押し付けるレストランだったから。

もちろん、全ては無理だけど、寄り添うキモチもなければ、何のためのサービス業か、何のために独立したのかわからない。

そんな気持ちを改めて感じたのを覚えている。

先日、久しぶりに新橋のピザ屋さん「ピッツェリアテルツォオケイ」にシフトインした。1日だけだから全然わからないことも多いから、出来ることをやったのだが、スタッフから見たら、よい刺激にはなったようだった。

機械的に動くタイプではないので、各お客様に合わせた話し方や状況により対話や楽しませ方が違う。寒いのに外で飲んでくれている方には手を温めるお湯を提供。覚めるからたまに補充。一声かける内容も違う。

2名のお客様で1名が大幅に遅れているお客様。もう来る!と思ったから温かい料理を頼んでも来なかった笑、半分残して待っていたが、もうキンキンに冷めている笑

1名様が来る前に。「いらっしゃったら温めなおしますからね」と一声かけた。来たらやるんではなくて、そう言っておくことで、1人の時間も温かいキモチを演出できる。

お料理もすべて僕はわからないし、卓も確認しながらにはなる。レストランサービスはやったことがないから自己流。完璧じゃないけど、表情を見てお客様がしてほしいコト、喜びそうなことをやっていく。

それがいいとか悪いとの判断よりも、今喜んでもらえる、来てよかった!って思える店にしたい。ただそれだけ。

グランメゾン東京スタッフは師匠の店を体感したりして、改心し、再度来店をしてもらい、師匠は喜んで帰っていった。病気もしていた彼の味覚に合わせて薄い味にしたり、要望を出来る限り確認したり。フロアとキッチンの関係もその気持ちで良い感じになっていく感じも見ていてグッとくる。

結局、そうやって喜んでもらえることが自分たちの幸せだからね。考えてサービスしないなら意味ないから。出来なくてもいいけど、その気持ちは欲しいよねってこと。

傲慢なところあるキムタクが【ホールの声は神の声】といったところがある。

料理としては違うんだけど、フロアが師匠にはこういう香りを足した方がいいと思うから対応してくれないか?と提案。営業中の緊急対応だがキムタクはそう言って対応した。その時の言葉。なかなか難しいんだけど、僕もそういうことはお願いしちゃうことがある。子供のためにこれをこうしてほしいとか。

順番無視して子供のパスタだけ至急作ってあげてほしいとかね。

そういうやり取りって温かいし、料理人の幅を出せたり。お互いの奥行を確かめながらも掘り進めていく作業って時間。あえて作ることも必要かもしれない。

3つ星を狙う人たちが【星ばかり見て、目の前の皿やグラスを見ていなかった】

そんな話もしていたかな。どんなにピッツァがうまくても楽しい空気を作れないのもダメだし、ワインセレクトが良くても押し付けてくるサービスマンも嫌だし。

結局、新しいことや意見、色んなことを柔軟に取り入れたり、気持ちには余裕を持っていたり、愛情をもってサービスをする!って大きなものは共通でいたい。

そんな感じかなと。それが全てではないにしろ、少なくても一部では大きな意味を持つ。

師匠は過去、いろんな経験をして、そういう考えになっていったとのこと。今は街の洋食屋で10名くらいの常連さんの要望が頭に入っている。それを言われなくてしてあげて、美味しいって言ってくれることが嬉しいって言ってた。

年齢を重ね、楽しいことや嬉しいことも変化していくんだって。だから今が楽しいって。【そういう★だってあるんだ】って。

最後に師匠が【お前は俺の自慢の弟子だ】っていうところが今の自分にはグッと来た。先日亡くなった僕の師匠。亡くなる3日前に会った時にそう看護婦さんに自慢していたと。そう思ってくれていたんだって泣けていた。

僕も29歳で独立して来年20年。楽しいことも嬉しいことも変わってきた。でもそれは当然だよね。どんどん自分も周りも変わるから。

でも、いつだって変われるし、戻れる。自分がやりたいことをやっているんだから、やり切ろう。そんな気分に改めてならせてくれる。

こうして思い出すってことも含めて、よい刺激になるドラマだし、ありがたい。

今日から公開か。行かなきゃ

2年ほどで潰れたレストランテ イシマル。今なら出来るのだろうか