OKEI GROUP OWNER 片寄雄啓《コトバノチカラ》

神奈川大学法学部出身。広告代理店《協同広告》で営業として6年間勤務。ウルフルズ「ええねん」を聞いて、飲食店独立を決断し、退社。1年半の修業を経て、2005年に29歳で新橋でokeiを開業。現在、Pizzeria Terzo okei、Viva okei、OKEI BREWERY、Atelier de terrine maison okei、オケタプ 、ビストロオケイヤの6店舗経営。飲食店経営、カズ、サザン、人生の事。コトバノチカラを信じて日記に示したいと思います。

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お手紙

手紙のチカラを僕は大きく信じている。

毎年、レターセットを年始に買うのが恒例です。書きたくなった時に書きたくなるハガキや封筒などがないと寂しいから。

ロフトや駅にある雑貨屋さんに行くといつもそういうハガキやお手紙コーナーを探しています。今年はまだいけてないから、今週どっかで行こうと思っています。

今は給与袋がないのですが、昔は現金支給、給与袋が普通でした。そこに毎月お手紙を書いていた。コロナ前とかコロナ中くらいまでは書いていたんですが、今は明細がLINE送付なのでなくなってしまいましたが。

そのお陰が当時は誕生日にはみんなでお手紙交換をしていた。だから家には段ボールに沢山のお手紙が入っている。たまに見返しては思い出したりする。そしてふとした時に連絡する旧スタッフがいたり。お手紙にはなんかチカラがあるんですよね。

ネガティブなものも踏まえて、全部気持ちが乗るというか。何というか。

先日、お葬式があったんですが、その際にお香典にもお手紙を添えたり。それがしきたりとしていいとか悪いとかは知らないし、調べてもない。調べると大抵のアイディアは飛んでしまうから。調べたとたんオリジナリティはなくなり、どこかにその気持ちは飛んで行ってしまう気がするから。

奥様から【嬉しかった】って連絡が来た。それだけで十分ですよね。伝われば。

伝わらないなら伝えても意味がないとも思う。その手法として僕はお手紙や手書きでなくても出力して渡したり。色々と僕なりの手法を取る。

昨日、豪徳寺での初営業は居酒屋という名のもとに違うお店としてオープンした。社員が休んでいる間にアルバイトと僕で出来ることをやってみる企画。何度目かなのですが、こうした取り組みが出来ることで、週休2日やアルバイトの雇用を守る目的もある。年始ということでどうなるか、わからなかったんですが、人で溢れ、ワイワイライブもあり、バタバタとしていました。お客様とお話しする時間が少なくてうまくサービスできなかったのが反省です、すいません。

印象的だったのがコロナ中にオープンして、4年目。最初の年始は誰もいなかったのが、こうして仲間が出来たなってグッと来てしまった。仲良くしてくれている方が沢山来てくれた。お店の成長っていうか、皆さんとの距離感というか。そんなちょっとした温度が上がっていくのを見えた気がしました。ありがとうございます。

そして、いつも家族で来てくれるお客様で5年生の女の子からお手紙をもらいました。ご両親にも内緒だったみたいで、【帰ってから読んで】と言われて。内容はわからなかったけど、とっさにお返事を書きたくてバタバタの中でしたが、僕からもお手紙をお帰りの際にお渡ししました。

僕の内容は【いつも家族で来てくれてありがとう。楽しそうにしてくれていると僕も嬉しいよ。これからもよろしくね】みたいな内容と【20歳になったらビールを一緒に乾杯しよう。1杯無料券】をつけて笑

そのあと戻ってきてくれて、【20歳になるまでこの店あるの?】って言われたから【頑張るよっ!!!】って言っといた笑

彼女からのお手紙の内容は書かないけど、このお店が大好きだよって書いてあって泣けてきた。きれいな字で沢山の時間をかけて書いてくれたんだろうなって思う。シールや絵や色使いまで読みやすく伝わりやすい。大人はこんなにきれいに書けないだろうなって。伝えるためにしなきゃいけない気遣いや手法って難しくないってことですよね。愛情やキモチを持っていて伝えるために考えること、それを示すこと。それがこのお手紙には全て備わっていて。こう書いている間にも涙というか、温かいものが湧き出てきます。お店をやってよかったって本気で思える出会いが、20年目にはありました。

もちろん、今までも沢山お手紙を頂いたことがあります。そのたびに同じように温かい気持ちをもらえます。最近の口コミみたいなものに左右されていくよりもこうやって生きていきたいんだよ!って改めて感じています。

彼女には怒られるかもしれないですが、お手紙の2枚目にあった最高の絵の写真だけ乗せちゃいます。ごめんね。ありがとう。

美しい絵