魂を揺さぶられるニュースが飛び込んできた。
第22回ナポリピッツァ職人世界選手権カプート杯
伝統的なマリナーラで競うS.T.G部門において、イル・タンブレッロの大坪さんが世界一となりました。
マリナーラでの優勝は大会史上初。
日本人としては2010年以来の快挙とのこと。
いやー夜中のどなたかのストーリーズで流れてきたニュース。
思わず、声を出してしまった。。。よ
どうやら、かなり直前での大会出場だったり、準備不足?もあったみたい。
でもこうして結果をしっかり残すという快挙。
23年ぶりに大会に出場したとのこと。
いやー僕ね。本当に泣きました。
胸が熱くなり、もう頭に血が巡るというか。
大坪さんが出るということもそうですし、色んな背景や心の中。
本当に何か、こう魂を揺さぶられるというのが正しい表現だと思います。
僕は大坪さんの大ファンなんです、雲の上の存在というか、スターです。
10年以上前に初めてタンブレッロに行き、衝撃的に美味しいピッツァ。そしてその佇まい。凛とした空気の中に繊細さがある。
出来るだけ食べに行きました。そしてカウンターから出来るだけ所作を見たり、時にはメモを取りながらピッツァを食べました。
名もない自分が質問してもしっかり答えてくれた印象があります。
最初に質問した内容を今でも覚えています。
会計した後だったんですが、生地を2枚重ねて焼いていたんです。
「そういうやり方もあるんですね」そう聞いたんです。
そしたら
「古い生地と新しい生地を半々で上下に重ねてるんです。ナポリでもそうだったんで。
さらっと言っていたんですが、うわーってなりました。
まるでピッツァの辞書のようにその内面まで言葉に込めているような話し方が印象的でした。
後に、大坪さんには
「なんかじろじろ見るし、色々聞いてくる人だなーって思ってた」
と言われましたが笑
タンブレッロに行った後には必ず店で練習してました。
営業じゃない日だったりしても生地を出しといたりして。
でも全然思い通りなんていかないんです。
伸ばし方も真似ているんですがなかなかね。。。
マラドーナのように足にボールがついているように、ピッツァに手がついているというか。もう手の一部というか。
それから少しずつお話を出来るようになりました。
ピッツァスーパースターの方とお話が出来るということが嬉しくて。
僕はピッツァ職人でもないし、経験も浅く、何物でもない人間。
それでも丁寧に話をしてくれたり、どうでもいい話もしたり。
10周年の時、営業を少し早く思わらせて、顔を出してくれました。
僕は潰れていて寝てましたが、、
それを聞いて号泣してタクシーで帰ったのを覚えています。何で会えなかったんだって、、、、
結婚式をするって決まった時に、すごく申し訳ないなって思ったんですが、思い切って「出て下さい!」ってお願いしたんです。
妻を初めて紹介した人が大坪さんだったので。確か6周年くらいかな、タンブレッロが。そのバーベキューに連れて行ったので。
即答してくれた。
嬉しかったなー
だって知り合いなんていないんですよ。ほとんど。なのに即答してくれるって。。。。。
そうやって僕がただのファンだったのが、同業者の同志であり、何だか勝手に近い存在、いやスターであることは変わらないんですが、大切な存在になっています。
立場もあるので、僕とは全く違う大変さも抱えていても、佇まいはいつも凛としているところはさすがです。
今回の優勝、井出君(スタッフ)も一緒に出場していて、2人の2ショットも泣けた。
いつも井出君を大事にしている大坪さん。
井出君も嬉しかったと思う。
なんか、色んな奥行きを考えてしまって、泣いてしまうのです。
僕が脱サラ未経験で独立をしてから、ずっとある劣等感。
そんな自分の劣等感を大坪さんはいつも褒めてくれます。
弟子でも何でもない、ただのファンの自分をです。
大坪さんは沢山の弟子や仲間や同志がいます。
沢山の方がこの優勝で心を揺さぶられているはず。
なぜかこう書いているだけでも涙が出てきてしまう。
おめでとうございます